Written by Ryo Takei
今回の注目ベンチャーの紹介はTrueAlgaeです。
TrueAlgaeは、微細藻類由来の代謝産物を利用したバイオスティミュラント製品(農業資材)を開発・提供しています。
※取り扱い注意!こちらの情報の展開は社内限りです※
TrueAlgae
https://truealgae.com/
サービス/プロダクト概要
- 微細藻類由来の代謝産物(メタボライト)を利用した農業資材を開発しており、農地に散布することで土壌の有用菌を増やし作物の収穫量や環境ストレス耐性を向上させます。
特徴・提供価値
- 同社は、微細藻類の培養によって得られる代謝産物(メタボライト)を豊富に含む土壌に直接散布可能な液体の農業資材を開発している。代謝産物は多種多様な低分子化合物の混合物で、土壌中の自然な微生物活動を刺激し、作物にとって重要な栄養素の放出を促す働きを起こす。
- 農作物の成長に必要な肥料の三大成分(窒素、リン、カリウム)や微量栄養素(鉄、亜鉛、マンガン、マグネシウム、カルシウム等)の吸収率を向上させ、作物の収穫量の増加および環境ストレスに対する抵抗力を向上させる。例としてトウモロコシを用いた実験では収量が16%増加し、このほか20種類以上の農作物で効果を確認している。
- 独自の閉ループ型培養システム(下図)は、太陽光を利用して微細藻類を商業規模で大量に培養することができる。一般的な屋外のオープン方式の培養方法に比べ、他の生物の混入や増殖を抑え、有用な微細藻類のみにコントロール・効率的な成長が可能となっている。
- 同社の販売する製品は、米国で有機土壌改良剤として認証機関より承認を受けており、米国・日本を含む世界8ヶ国で実証実験がスタートしている。
ビジネスモデル
- 微細藻類を同社の特許取得済みの栽培システムで大量生産し、藻類から抽出した代謝産物を含む農業資材TrueSolumを販売。動物飼料や栄養食品への展開も視野に開発中。
なぜ今この会社なのか
- 近年注目を集めているバイオスティミュラントは、農薬や化学肥料とは異なり、日本語では「生物刺激剤」と呼ばれ、植物や土壌に対してより良い生理状態をもたらす様々な物質や微生物を指す。これらは植物やその周辺環境が本来持つ自然な力を活用し、植物の健全さやストレスへの耐性、収量と品質、さらには収穫後の状態や貯蔵性に良好な影響を与える。同社の製品は、この新しい農業資材カテゴリーに属し、植物がより健康に成長するための環境を提供する。
顧客・競合・パートナー
- 顧客:農家や農場経営企業、農作物の生産者
- パートナー:日本では東神電気株式会社が輸入代理店となって販売、アグリテック集積都市を目指す埼玉県深谷市のDeep Valley 深谷 参加企業との協業
※取り扱い注意!こちらの情報の展開は社内限りです※
こちらの記事に対するお問い合わせやMTGの依頼などはこちらのアドレスからお気軽にご連絡ください。
info@tgvp.vcTGVPは米国を中心としたスタートアップ企業とTOPPANグループの連携を推進しております。