Written by Yuhei Yano
今回の注目ベンチャーの紹介はThintronicsです。
同社は半導体基板やパッケージ向け高機能絶縁フィルムの開発を行っています
※取り扱い注意!こちらの情報の展開は社内限りです※
Thintronics
https://thintronics.com/
サービス/プロダクト概要
- 半導体基板やパッケージ向け高機能絶縁フィルムの開発を行っています
特徴/提供価値
- 低誘電率(Low Dk)、低誘電正接(Low Df)ながら、従来比60%減の薄さで、高温耐性、耐久性、低伝送ロスなどの機械特性も兼ね備えた絶縁フィルム
- これらを実現するのは同社独自の材料組成とプロセス条件
- 材料は低いガラス転移点ながら高温になっても弾性が失われない。
- この特性により、基板等への実装後の反りの防止、密着性の維持、加工性の維持を実現する
ビジネスモデル
市場動向・なぜこの会社なのか?
- データ通信の高速化・大容量化が進む中、通信ネットワーク機器や半導体チップにおいて、高周波性能に優れた絶縁材料が必要不可欠になる
- これら絶縁材料は低伝送損失、高耐熱であることに加え近年ではPFAS規制等の影響で高環境耐性も求められる
- 特に近年では、半導体パッケージコストの上昇が半導体システム全体の律速となりつつあると言われており、低コストながら、上記機械特性を兼ね備えた材料の開発が待たれる
- 市場では(1)ハイエンド向けPCB基板はパナソニック、Rogers Corp. (2)半導体パッケージ基板向け絶縁材料は味の素、積水化学、(3)再配線層(RDLインターポーザー)は旭化成、MD MicroSystem、が大きなシェアを占める。市場規模は(1)〜(3)で$6.8B、(2)だけで2030年までに$2.81Bまで拡大すると見込まれる
顧客・競合・パートナー
- 顧客:チップメーカーが最終顧客
- パートナー:TOPPANのような半導体パッケージメーカー、パナソニックのような基板メーカーは最終仕様を知り、実装できるパートナー/顧客となりうる
- 競合:上記(2)においては味の素が90%以上のシェアを握る独占市場
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