注目ベンチャー紹介:SirenOpt

2024
7
10

Written by Ryo Takei

今回の注目ベンチャーの紹介はSirenOptです。
SirenOptは、低温大気圧プラズマを利用した非破壊・リアルタイム材料計測センサーおよびその解析ソフトウェアプラットフォームを開発・販売しています。

※取り扱い注意!こちらの情報の展開は社内限りです※

SirenOpt

https://www.sirenopt.com/

サービス/プロダクト概要

  • 低温大気圧プラズマを利用した薄膜材料製造ライン向けのリアルタイム材料計測センシング技術を提供

出所:SirenOpt Webサイト

特徴・提供価値

  • 同社の計測センサーは、大気圧雰囲気で低エネルギープラズマを材料に放出し、プラズマと材料の相互作用を複数の検出器でリアルタイム計測する。得られた計測値をソフトウェアプラットフォームを介して各種材料特性値(厚さ、密度、抵抗率、汚染物質の識別、化学組成など)に変換することで、複数の重要な製造データを並行してリアルタイムに非破壊で収集することができる。
  • 現在、次の3つの検出器を使用。熱(赤外線)カメラ、発光分光計、電流および電気信号検出器。
  • 計測センサーはインライン生産、オフラインツールの両方で展開が可能で、リチウムイオンバッテリー、電極材料、半導体、分離膜、ポリマーフィルム、バリアコー​​ティングなどの工業材料製造プロセスに適用する。
  • 低温大気圧プラズマは低温(約40℃)かつ低電力(約1.5W)で動作し、標準動作ではプラズマがサンプル上を常に移動しており、特定の場所や位置に留まらないため、電極、ウェーハ、ポリマーコーティングなど、非常に広範囲の材料に対して非破壊であることを実証している。
  • 現在、プラズマを生成するためにヘリウムガスを使用しているが、将来的にユーザーの要望と特定の材料要件に応じて代替プラズマ源としてアルゴンガスもサポートする予定。
  • 通常、厚さなどの材料特性モデルを検証する場合、測定対象の範囲全体にわたる約30個の標準サンプル測定値を使用してモデルを作成する。次にブラインドサンプルに対するテストを行ってモデルのパフォーマンスを評価し、必要に応じて校正を行う。

出所:SirenOpt Webサイト

ビジネスモデル

  • 生産ライン、またはR&D用途への材料計測センサーと解析ソフトウェアの販売。

なぜ今この会社なのか

  • 独自の機能特性を持つ薄膜材料は、リチウムイオンバッテリーや太陽電池、炭素変換テクノロジーなどのクリーンエネルギー産業で広く利用されており、これら高性能薄膜を無駄なく製造することは、社会の炭素排出ネットゼロ目標を達成する上で不可欠である。同社のセンシング技術は、様々な製造ラインに統合でき、複数の重要な特性データを並行してリアルタイムで収集できるため、製造ラインにおける材料効率、信頼性、およびパフォーマンスの向上に貢献することができる。

顧客・競合・パートナー

  • 顧客:バッテリー業界、電子機器/半導体業界、なおすでに受注の実績あり
  • 競合製品:既存の薄膜センシング技術(光学センサ、画像モニタ、イメージング技術など)

※取り扱い注意!こちらの情報の展開は社内限りです※

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