Written by Issei Kusano
今回の注目ベンチャーの紹介はShiruです。
Shiruは、自然由来のタンパク質の発見のためのバイオインフォマティクスサービス Flourishを提供しており、食品会社の植物性食品の開発を支援しています。
※取り扱い注意!こちらの情報の展開は凸版印刷内のみです※
Shiru
https://www.shiru.com/
サービス/プロダクト概要
- 独自に構築したデータベースと、AI/MLを利用し、自然由来のタンパク質の発見からその性能の評価までをサポート
特徴・提供価値
- 食品用(特に動物性の代替タンパク質に利用される)植物由来のタンパク質を自然界から発見するためのバイオインフォマティクスツールを提供
- 彼らがオープンソースデータに基づいて独自に構築した400万種以上のタンパク質データベースから、望む性能を持ったタンパク質を発見することが可能で、その結果、動物由来の卵、肉、牛乳、ゼラチンに比べ、土地、エネルギー、水のフットプリントがごくわずかで済む、植物由来の新素材が生み出すことが可能
- タンパク質を発見し、性能を評価する一連の流れを提供するプラットフォームがFlourishであり、AI/ML、データベース、スクリーニングテストなどを一元的に実施可能
- 顧客からの依頼のプロセスとしては、①顧客から新規タンパク質の探索を依頼される。②Flourishを用いて、顧客の課題を解決できるタンパク質を探す。所要時間は10~12週間。従来の方法では100人の科学者が1年以上かかる。③少量のタンパク質を作り、顧客に試してもらう。④顧客の要望をクリアした場合は、タンパク質のIPライセンスを提供する。
- 規制や顧客の懸念をクリアするために、発見するタンパク質は天然由来のものにフォーカスしている。
- 機械学習アルゴリズムと精密な生物発酵プロセスを組み合わせたものである。その結果、動物由来の卵、肉、牛乳、ゼラチンに比べ、土地、エネルギー、水のフットプリントがごくわずかで済む、植物由来の新素材が生み出されている。
- サービス紹介動画
ビジネスモデル
- 発見したタンパク質のIPライセンシング
- 独自開発の植物性タンパク質製品の販売(現在の販売製品は、OleoPro:動物性油脂と同様の働きをする植物性タンパク質ベースの油脂で、 一般的に使用されている構造化油脂と比較して、飽和脂肪を最大90%削減)
なぜ今この会社なのか
- 世界の食品業界は、持続可能な食品に対する消費者の旺盛な需要に応えつつ、気候変動への対処が求められている
- 世界において食用動物への依存を減らす流れがあり、物性タンパク質を求める消費者は増えており、2022年には4000億ドル市場になると予測されている。
- その需要に応えるために、食品会社は次世代の植物性タンパク質を迅速かつ容易に取り入れ、持続可能な植物由来の代替食品を提供することが求められている
顧客・競合・パートナー
- 顧客:主に大手の食品メーカーであり、研究開発のコスト削減と植物性タンパク質製品の市場投入のためにShiruを利用。今後は化粧品業界などにも拡大予定。
※取り扱い注意!こちらの情報の展開は凸版印刷内のみです※
こちらの記事に対するお問い合わせやMTGの依頼などはこちらのアドレスからお気軽にご連絡ください。
TGVPは米国を中心としたスタートアップ企業とTOPPANグループの連携を推進しております。