注目ベンチャー紹介:SGH2 Energy

2025
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17

Written by Ryo Takei

今回の注目ベンチャーの紹介はSGH2 Energyです。
SGH2 Energyは、高温プラズマガス化技術を活用して、廃棄物を原料に低コストの持続可能な水素を製造する技術を開発しています。

※取り扱い注意!こちらの情報の展開は社内限りです※

SGH2 Energy

https://www.sgh2energy.com/

サービス/プロダクト概要

  • プラズマトーチを使用した独自のガス化プロセスによって、廃棄物(森林バイオマス、農業残渣、紙類、プラスチック類等)をガス化し、高純度のカーボンネガティブ水素(C-nH2)を製造します。
SGH2 Energyのプラズマトーチ 出所:SGH2 Energy Webサイト

特徴・提供価値

  • 高温プラズマガス化技術は、木材や紙、プラスチック、繊維、タイヤといったあらゆる種類の廃棄物から低コストでカーボンネガティブな水素を製造可能。
  • 同社のプロセスでは、大気圧のプラズマトーチ(約3500-4000℃)を使用して廃棄物を加熱する。酸素濃縮ガスと組み合わせ、超高温により廃棄物は基本的な分子成分に分解され、水素を含むバイオ合成ガスとなる。この合成ガスは圧力スイング吸収システムを通過して、水素燃料電池で使用可能な高純度の水素ガスとなる。
  • 超高温の熱処理によって有毒な燃焼灰などの有害な副産物は排除され、高純度の水素のほか二次利用可能な合成ガス(CO)と少量のバイオ廃棄物由来CO2に変換される。
  • ‍この廃棄物を使用した変換プロセスは、電気分解と再生可能エネルギーを使用して製造されるグリーン水素よりも炭素排出量を2倍以上削減し、かつ3〜4倍安価に提供可能だと同社は述べている。

ビジネスモデル

  • 同社はカルフォルニア州ランカスター市と提携し、新たな水素製造設備を立ち上げる計画を進めている。この施設では、リサイクル水とともに廃紙を原料として使用、いずれも施設の共同所有者でもあるランカスター市から提供される。カルフォルニア州の水素燃料補給ステーション最大手の所有・運営者がこのプロジェクトの水素のオフテイク契約を締結し、同社が製造するグリーン水素が購入される。

なぜ今この会社なのか

  • 手頃な価格で大量生産されるグリーン水素は、世界の脱炭素化に欠けている要素であり、大型輸送、船舶、鉄鋼、セメントなど、削減が困難なセクターから炭素を除去または削減し、世界経済全体で天然ガスの使用を削減する役割が期待されている。同社のプロセスは、化石燃料や高価な再生可能エネルギーに頼ることが多い従来の水素製造方法とは異なり、よりクリーンでコスト効率の高い製造方法を提供する。

顧客・競合・パートナー

  • 競合:硫化水素を原料にプラズマプロセスで水素を製造する米スタートアップRedShift Energy社など
  • パートナー:山梨県と富士五湖地域でのグリーン水素関連の取り組み(富士グリーン水素コミュニティ)を推進するための協定を正式に締結。山梨県は同社の最先端カーボンネガティブ水素製造設備を導入し、地元バイオマスと生物起源廃棄物原料を使用してグリーン水素を製造、地元産業の需要を満たすクリーンエネルギーとしての供給を目指す。

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