Written by Yuhei Yano
今回の注目ベンチャーの紹介はRealtime Robotics(RTR)です。
RTRは産業用ロボットの動作計画・制御ソフトウェアプラットフォームを開発しています。
同社のプラットフォームはロボット固有のプログラミングを必要とせず、自律的に複数台の産業ロボット動作を制御することを可能にします。
ロボットと人の共同作業を前提とした「人協働ロボット」が普及する中、ロボット動作計画や制御に求められる機能は複雑しており、同社のようなソリューションへの需要が高まっています。
※取り扱い注意!こちらの情報の展開は凸版印刷内のみです※
Realtime Robotics(RTR)
https://rtr.ai/
サービス/プロダクト概要
- 産業用ロボットの動作計画・制御ソフトウェアプラットフォームの開発
・特徴/提供価値
- 同社の「RapidPlan」は産業用ロボットの動作設計・制御をより迅速かつ効率的に行うためのプラットフォーム
- RapidPlanを使用することで、顧客はロボット固有のプログラミングを必要とせず、自律的に複数のロボット動作を作成、作業の割り付けをすることができる
- RapidPlanプラットフォーム環境では、ユーザーはワークセルのデジタルツインシミュレーションをミリ秒単位の正確さで作成することができ、ロボットや人協業におけるターゲットをクリックするだけで衝突のないタスクプランを視覚化できるため、1プロジェクトあたりのプログラミング時間を数週間から数ヶ月短縮することができる
- 通常ロボットの動作設計・制御・導入を効率的かつ効果的に行えるようになるには、エンジニアは何年もの経験が必要と言われるが、RapidPlanを用いることで、経験の浅い人でも同じ結果を実現することができる
- 同社のロボット制御コンポーネントはDuke Universityの研究成果をベースとする
ビジネスモデル
- プラットフォームのソフトウェアライセンスフィー
- 産業ロボットメーカー向けOEM提供なども対応
顧客課題・市場動向
- 自動車や物流など様々な業界において産業ロボットの導入が進んできるが、より生産効率を高めるために産業ロボットに求められる役割が変化している
- 従来の柵に囲われた環境下において単一産業用ロボットが定型的な作業を繰り返し行うことから、複数台ロボットや(複数)ロボットと人との協働を前提とした「協働ロボット」としてのタスクへの変化である
- これにより、産業ロボットには非構造的で協調的なワークスペースで共に機能すること、また、変化を感知した瞬間に障害物に反応し自律的に動きを制御すること等が求められる
- これらのシミレーションは通常仮想空間上でシミュレーション(デジタルツイン)し実装される必要があるが、前述の通り特にソフトウェア開発者にとっては自社ロボット制御プログラミングのみだけでなく、多岐に渡るセンサー等から得られるデータ等を複合的に取り扱う必要があるため大きな開発負荷となっている
顧客・競合・パートナー
- 顧客:
1)産業ロボットを用い自社ライン最適化に用いる自動車メーカー等(例:トヨタ)
2)1)企業に産業ロボットソリューションを展開する産業ロボットメーカー(例:川崎重工、三菱電機)
3)1)と2)を取り持つ産業ロボットメーカー向けSI(システムインテグレーター)など
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