Written by Yuhei Yano
今回の注目ベンチャーの紹介はRad AIです。
同社は放射線医向けの業務システム開発を行っています。
※取り扱い注意!こちらの情報の展開は凸版印刷内のみです※
Rad AI
https://www.radai.com/
サービス/プロダクト概要
特徴/提供価値
- 最先端の機械学習とAIを用いて放射線医の反復作業を自動化し、放射線医のワークフローを自動化する
- 既に米国の大手民間放射線診療所10社のうち8社、医療システムの30%が同社のシステムと連携しており、年間5,000万人以上の患者を診療していることになる。よって同社は匿名化された放射線画像データを全米一保持していると信じている(外販はしない)。
- この膨大なデータセットと、 GoogleのGemini(*)ベースのモデルやヘルスケア業界のユースケースに微調整されたMedLMなどの各種特化型AIを用いて、放射線医のワークフローを合理化する製品パッケージを開発する
- 例えば、レポーティングパッケージの「Omni」は放射線画像やHERなどのデータと連携することで、放射線医が口述する単語を90%以上削減することができ、業務効率を2倍改善できる
- 現状の製品パッケージは、上述「Omni」、放射線医師のタスクリスト管理である「Nexus」、医者と患者への推奨されるフォローアップやそのリマインドを自動化する「Continuity」がある
(*)Google社が開発したGenAIモデル。テキストやコード、音声、画像、動画など、さまざまな種類の情報を一般化してシームレスに理解したり、操作したり、組み合わせたりすることが可能)
ビジネスモデル
- 放射線診療所や病院への販売。IDベースのサブスクリプション課金
- 将来的には上記含む放射線医科向け製品パッケージを拡大し、クロスセルによる収益拡大を見込む
市場動向・なぜこの会社なのか?
- 医療画像は患者の診断に不可欠であり、世界中で毎年数十億件の画像検査が行われている。ある調査によると、画像データは全医療データの約90%を占め、画像数は増加の一途をたどっており、放射線医の作業負担を増大させている。
- 放射線医は、これらの画像に基づいてレポートを口述することにほとんどの時間を費やしていると言われ、業務負荷が非常に高く燃え尽き症候群などが問題になっている
- 創業者のジェフ・チャン博士は放射線医であり、米国の放射線科医不足が深刻化しているにもかかわらず、高いエラー率、放射線科医の燃え尽き症候群、画像診断需要の高まりに悩んでいたため同社を創業
顧客・競合・パートナー
- 顧客:放射線診療所、病院など
- パートナー:GoogleのAI特化ファンドであるGradient Venturesから支援を受け、GeminiやGoogle Cloudの利用において戦略的パートナーシップ関係を構築している
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