Written by Yuhei Yano
今回の注目ベンチャーの紹介はPico MESです。
Pico MESは中小企業向けのMES(製造実行システム)の開発・販売を行う会社です。
※取り扱い注意!こちらの情報の展開は凸版印刷内のみです※
Pico MES
https://www.picomes.com/
サービス/プロダクト概要
- 中小企業向けMES(製造実行システム)の開発・販売
特徴/提供価値
- MESは製造現場における作業データと機器データの管理(計画と実績)を行うシステム
- 同社の特徴は中小企業(売上$10M-$500M)向けに特化した直感的なUI/UXにある
- 特別なシステム知識を持たない現場作業者でもノーコードで作業標準書の作成、製造機器連携、稼働実績収集を行うことができる
- 初回営業-契約に至るまで数週間程度であり、カスタマイズ、SI作業が必要な既存競合品(後述)とは一線を画したクラウド/SaaS型MESである
ビジネスモデル
- SaaSモデル(月額ベースフィー+接続する工程数と他基幹システム連携に応じた従量フィー)
顧客課題・市場動向
- MESはその他基幹系システムを手がける大手パッケージベンダー(例:SAP、Dassault Systems、SIMENSなど)がリーダーで市場シェアの大半を占める
- Gartner社の調査によるとMESのクラウド化比率は34%と言われ、長きに渡って顧客製造プロセスに応じカスタマイズを繰り返しているため、同社のような新興SaaSベンダーが大手製造メーカーをターゲットとすることは困難である
- 一方で、予算が潤沢でない中小製造企業は未だExcelや紙ベースで作業標準書、稼働実績管理を行っている
- また多くは専門システム人財を置くことが困難で現場作業者が兼務でシステム管理を行うため、高度なインテグレーション、カスタマイズを行うことは困難である
- エンタープライズソフトウェア同様に、MES等の製造システムにおいても直感的に利用可能なSaaS型ソフトウェアが求められている
顧客・競合・パートナー
- 顧客:ディスクリート工程の中小企業
- 競合:中堅企業向けのクラウド型MESとしてTulip社がある。同社はDMG森精機社が出資し日本展開を支援している
- パートナー:現在は自社営業、US市場が中心であるが、将来的にはアジア進出、パートナーシップも検討している
※取り扱い注意!こちらの情報の展開は凸版印刷内のみです※
こちらの記事に対するお問い合わせやMTGの依頼などはこちらのアドレスからお気軽にご連絡ください。
TGVPは米国を中心としたスタートアップ企業とTOPPANグループの連携を推進しております。