Written by Issei Kusano
今回の注目ベンチャーの紹介はPascalです。
Pascalは、独自に特定した材料を用いた固体冷媒ベースのHVACシステムを開発しています。
※取り扱い注意!こちらの情報の展開は社内限りです※
Pascal
https://pascaltechnology.com/
サービス/プロダクト概要
- 独自の低圧固体冷媒ベースのHVACシステムを開発中
特徴・提供価値
- ハーバード大学からのスピンアウトで、気体冷媒と同じ温度・圧力範囲で作動する固体冷媒システムを開発。
- 固体冷媒は、HFC(ハイドロフルオルカーボン)のような気体冷媒に利用される合成ガスを使用しないが、通常、固体冷媒システムは特殊な圧力容器、ポンプ、コンプレッサーを必要とし、コストが非常に高い。
- パスカルの新しい固体冷媒は、従来よりも低い圧力で作動し、ヒートポンプ、エアコン、冷蔵庫、冷凍庫など、さまざまなHVAC用途に使用でき、 従来のHVAC部品サプライチェーンにある既製部品を使い、既存の産業エコシステム内で製造できる。
- Pascalは冷凍に理想的な新しいクラスの固体材料を発見に加え、これらの固体材料の相転移を誘導するために圧力を使用する新しい方法を特定し、エネルギー投入量を大幅に削減しながら、加熱・冷却サイクルを駆動することができる。
- 現在これらの新しい固体冷媒の商業化を進めており、 パスカルの次世代HVACシステムは、冷媒の直接排出ゼロ、エネルギー効率50%~80%向上、より小さく・より静かでより安全なシステム、標準的なHVACコンポーネントとのダイレクト・インターフェースを持つことを目指している。
ビジネスモデル
なぜ今この会社なのか
- 空間と温水の暖房、冷房、および冷蔵は、商業ビルではおよそ電力使用の50%を、住宅では70%以上を占め、多大なエネルギーを必要とする。
- ヒートポンプを含む今日のHVAC技術は、冷房や冷凍に使用される合成ガス群であるハイドロフルオロカーボン(HFC)に依存しており、 HFCが地球温暖化に与える影響は、二酸化炭素の数千倍にもなり、温室効果ガス総排出量の2%は、HVACシステムからのHFC漏れによるものと推定される。
顧客・競合・パートナー
- 顧客:冷蔵機械メーカー、コールドチェーン、冷凍食品メーカー、スーパーマーケットなど
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