Written by Yusaku Masunaga
今回の注目ベンチャーの紹介はImpossible Metalsです。
Impossible Metalsは海底からバッテリー材料となる金属を採取する水中ロボットを開発しています。深海の海底に堆積するニッケルやコバルトなどの金属を含む団塊を採取する、低コストで環境負荷の低い手段として期待されています。
※取り扱い注意!こちらの情報の展開は凸版印刷内のみです※
Impossible Metals
https://impossiblemetals.com/
サービス/プロダクト概要
- 海底からバッテリー材料となる金属を採取する水中ロボットの開発
特徴・提供価値
- 海底でターゲット金属を含む団塊を採取するロボットを開発
- 深海の海底には団塊(ノジュール)と呼ばれる、水酸化鉄や水酸化マンガンが層状に凝結した塊が堆積しており、団塊はニッケルやコバルトなどの金属を含んでいる。金属の推定埋蔵量は鉱山の3〜6倍と言われている。
- ロボットは海底で自立走行し、ロボットアームで団塊を収集する。バッテリーで動作し、一定時間で海上に引き上げられて、船上で充電される。
- ロボットアーム、コンピュータービジョン、エンジンがキーコンポーネント。
- 現在は大型の団塊採取装置(上図右を参照)が使われているが、小型ロボットとすることで導入コストが低く、ポータブルであるため運用が容易で、環境負荷の小さいソリューションを提供できる。
ビジネスモデル
- 基本はロボットの開発と販売
- JVによるマイニング事業も検討
なぜ今この会社なのか
- EVの拡大などで今後もバッテリーの需要は増加。それに伴いバッテリー材料である銅、ニッケル、コバルトなどの需要の増加が予想される。
- 高品質な鉱山の減少による金属価格の高騰
- 採掘国の偏りによるサプライチェーンリスクの顕在化
- 鉱山採掘よる環境汚染は深刻化しており、ESG経営が推奨される現在は社会問題化する懸念が高い
顧客・競合・パートナー
- 機械メーカーなどが競合
- 資源会社、海底開発の権利をもつ商社などが顧客。数社とLOIを締結。
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