Written by Ryo Takei
今回の注目ベンチャーの紹介はgeCKo Materialsです。
geCKo Materialsは、ヤモリの手に着想を得た微細構造によるドライ接着技術を開発しています。
※取り扱い注意!こちらの情報の展開は社内限りです※
geCKo Materials
https://www.geckomaterials.com/
サービス/プロダクト概要
- ヤモリの手を模した構造を材料表面に形成することにより、接着剤残渣フリーで、繰返し接着可能な生物模倣技術のドライ接着材料を提供
特徴・提供価値
- 同社は、先端が分岐した極細の毛が高密度で生えているヤモリの手の特徴に着目し、ヤモリの手を模した構造をシリコンベースの材料表面に形成したドライ接着シートを開発。
- 材料の表面には、傾斜のある無数の突起が形成されており、方向性のせん断荷重が加わると表面をグリップし接着する。接着は純粋に機械的なもので、吸引や化学的相互作用を伴わない。また着脱は瞬時に行われ、性能を損なうことなく約12万回繰返し再利用できる。
- 接着剤や粘着剤を使わずに残渣フリーの接着が可能なため、半導体の製造プロセスをはじめとしたクリーンな工程内での対象物のハンドリングや、接着剤では対応できない高温でのプロセスにおける対象物の保持が可能。(同社の材料の使用可能温度範囲:-115℃〜350℃)
- デモビデオでは、ワインボトル、りんご、スマートフォンにすばやく簡単に取り付け、持ち上げる様子を紹介。
ビジネスモデル
- 自動車や半導体の製造プロセスにおけるハンドリング、ドローンや宇宙産業用途での搭載を想定した材料の販売
- サンプル購入可 $1,000/枚(サイズ:75mm×100mm、厚み:300μm)
なぜ今この会社なのか
- 同社の製品は、半導体をはじめとした高度化する製造プロセスで使用される多様な製品への応用が可能、加えてエネルギーレスで繰返し接着が可能であるため、環境フレンドリーなプロセスの実現に貢献する。
顧客・競合・パートナー
- 顧客:自動車業界、半導体プロセス向けのハンドリングロボット製造企業、宇宙産業
- 競合:米Setex Technologies社(24年4月 信越化学工業が同社の技術の権利を取得したと発表)
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