Written by Hiroshi Tanaka
今回の注目ベンチャーの紹介はFinal Sparkです。
Final Sparkは、ヒト脳オルガノイドを用いたバイオプロセッサーを開発します。
・ヒト脳オルガノイドを組み込んだバイオプロセッサーを開発
・通常のデジタルプロセッサー(CPU)の100万分の1以下の消費電力を実現
・一つのプロセッサーに、4つの多電極アレイ(MEA)を配置、各MEAに4つのオルガノイドを組み込む。
・各オルガノイドは、電気刺激を与えたり神経活動を記録したりするのに使用される8つの電極によって接続される。
・データの入出力は、30kHzのサンプリング周波数と16ビットの解像度を持つデジタルアナログ・コンバーターを介して双方向に伝送される。
・ 「マクロ流体システム」により脳オルガノイドの生命機能を維持。寿命は3ヶ月。
・研究機関向けに、$500/monthでバイオプロセッサー利用可能となるサブスクサービスを提供。
*一般個人や法人向けには、別途使用料金を設定。
・AIトレンドにおいて通信回路内の消費電力が問題になっている。
・同社のバイオプロセッサーはヒトの脳のニューロンネットワークを用いたコンピューティングであるため、消費電力を大幅に低減する。
・従来の方法では、ヒト脳オルガノイドは2時間で機能しなくなるが、同社は独自のマイクロ流体システムを適用することで、3ヶ月の寿命を確保する。
・顧客:研究機関
(Michigan大学、York大学など、9校)
・パートナー:Alp Vision, sknmtch