Written by Yuhei Yano
今回の注目ベンチャーの紹介はactnanoです。
actnanoは主にPCB等の精密電子部品向けナノコーティング材料の開発・販売をしています。
現在市場シェアの大半を占めるコンフォーマルコーティング材料を超える機能性、環境配慮性、コスト優位性を実現により販売拡大を目指しています。
※取り扱い注意!こちらの情報の展開は凸版印刷内のみです※
actnano
https://actnano.com/
サービス/プロダクト概要
- 主にPCB等の精密電子部品向けナノコーティング材料の開発・販売
特徴・提供価値
- ジェル状の粘性および弾性の両方の特性を持つナノコーティング材料
- 電子基板全体にスプレーしポリマー層を形成することで絶縁特性、汚染物質保護(ex.異物、水分、ガス)、腐食防止機能を付加する
- 従来のコンフォーマルコーティング材料では、塗布前に脱湿やコネクタ部など導通性が求められる部分にはマスクが必要、熱硬化時のクラッキング、保護層の剥離、
- BGA等の立体基板の保護が困難、といった課題があった
- 同社独自のジェル状粘弾性コーティング材料は、物理的力(ex.コネクタの接合)により再分布可能になるため、脱湿、マスクなどの前工程と熱硬化工程が不要になり、従来のコンフォーマルコーティングよりコスト競争力が高い
ビジネスモデル
- 材料販売(コーティングは顧客が汎用設備(スプレー等)で行う)
なぜ今この会社なのか
- 自動車用電子機器導入の増加:近年の自動車にはガスセンサー、ECU、自動調光ミラー、空気洗浄システム等、安全性と快適性を確保するための電子機器導入が進んでいる。これらのセンサー類は、厳しい条件(温度等)でも安全に動作するよう、電子基板にも保護用コーティングが必須となる
- 環境面への配慮:PFOA規制等によりフッ素系物質の使用が厳しく制限されている。低コストで環境配慮性が高いコーティング材料が求められている
顧客・競合・パートナー
- 顧客:自動車OEM、Tier1サプライヤー、コンシューマーエレクトロニクスメーカー
- 競合他社:Henkel、Dowなどのコンフォーマルコーティング化学大手
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